もしも○○だったら。
しょっちゅうこの言葉が浮かぶ。
女の子が欲しかった母は男の子ふたりの親となり、このふたりが大人になるころにこの世を去った。
もしも母親が生きていたら。
私の娘たち―孫たちをどれだけ可愛がっただろうか。
笑顔で孫を抱っこする姿を思い浮かべ「もし」を思う。
もしも母親が生きていたら父は料理もできない昔の男のままだったろうか。
もう少し賑やかな人生を送れているのだろうか。
意外と母に見放されているだろうか。
今でも充分に楽しい。
充実した日々を毎日いただいている。
でもこの「もしも」があればどうだったんだろうか。
もっと楽しいのではなかろうか。
もしかしたら嫁とうまくいかなかったかもしれない。
ないとわかっていても、たまにこの「もしも」を考えてしまう。
考えたあと、ひとつ深呼吸をして心を戻す。